秋の養生のポイント 〜R1 10月 いきいき通信〜
秋の3カ月を容平といい、万物が実を結ぶ時です。この時期は、あれもこれもやりたいなどと、イライラして活動的になりすぎてはいけません。この時期に活動しすぎて陽気を発散すると肺が弱り風邪をひきやすく、冬になると下痢をしやすくなります。
中国医学の観点から見ると(秋)は(躁)の季節で(躁邪)の影響を受けます。ひんやりと乾燥した空気が運ばれさわやかな秋となります。
しかし、気管支炎や喘息など呼吸器の病気の多くはこの乾燥した空気(躁邪)により引き起こされます。
秋の養生のポイント
<乾燥から身を守る>
秋は空気が乾燥しますので鼻や喉も乾燥し、咳っぽくなります。肌や髪もパサツキ潤いが無くなります。春とは違うアレルギーが起こり、喘息、気管支炎などを患うようになります。秋は肺を補い潤すことをかんがえなければなりません。
加湿器やむれたタオルを使い、部屋が乾燥しないようにする。外出時にはマスクをする。また秋には身体を潤す効果のある梨やブドウがお勧めです。特に梨の皮は喉や肺を潤して、咳止めの生薬として用いられる程です。
<身体を温める秋の食事>
夏に冷たいものばかり食べすぎた人は、消化器官が弱り全身の臓器の働きが低下し、咳や喘息が起こりやすくなっています。スープ食や温野菜、煮野菜で温めながら補養しましょう。特に白い野菜と辛みのあるものを食べましょう。大根、ネギ、白菜は煮て食べましょう。これらは白い野菜の部類に入り肺系を潤す働きがあります。風邪のひき始めには、ネギと生姜を入れたお粥が最適です。
<気持ちの波に注意する>
秋は何となく淋しくなったり、悲しくなったり気分に波が出やすい時期です。気分が落ち込むと、気の流れが悪くなってしまいます。
その為意識的にリラックスの時間を作り上手に過ごしましょう。
思いっきり深呼吸して秋の澄んだ空気を感じてみては..
きっと気の流れも整います。
<冬を元気に過ごす準備をする>
これから来る厳しい寒さに備えるために、じんわり身体を整える季節です。中国医学では(秋は早寝、早起きをして、安定した生活を送ること)となっています。早寝で陰を補い早起きで陽気を入れ、陰陽のバランスを整えます。
寒い冬を元気に過ごすためにも、今からしっかり養生しましょう。
<肺のための白い食品>
中国医学では(白いものは肺の為に良い)と言われます。大根、ネギ、白菜などは、(辛みがあり身体を温めてくれる)ことです。体内に入ると身体の余分な水を発散させてくれ、肺の働きを活発にし、調子を整えてくれます。
食べ方としては温野菜として食べることができる鍋物が最適です。また、果物の梨は朝は生で、夕方から夜にかけては皮ごと煮て食べると効果的です。煮汁もスープとしていただきます。
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